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「亜紀はかわいいな」
先生の言葉は、私を嬉しくする。
「先生はかっこいい」
なんて、言って。
2人の空間は幸せいっぱいだった。
抱き締めてくれるその腕の中に、いつまでも居たいって思った。
先生が私の髪を優しくなでる、私はそんな先生に身を預けて、テーブルの上にある出しっぱなしのプリクラ帳を見つめていた。
(いつか、先生とプリクラ取りたいな)
そう思いながら。
「亜紀、思いっ切り髪切ったな」
という先生に、私は。
「先生にフラれたからだよ」
と話した。先生を迎えに行こうと思っていたって事は、なんだか恥ずかしくて言えなかった。
「あっ、亜紀の髪の毛……ご飯粒ついてるぞ」
と言われて、
「えっ!? どこどこ?」
一気に恥ずかしくなった、だっていつから付いているのかわからないご飯粒なんて、恥ずかしすぎる。
食いしん坊とか、思われたら最悪だよ……。
「どこ? 取ってください」
と私が先生を見ると、先生はニッコリ笑い。
「うそ」
と言った。
そして静かに、優しく、唇を合わせた。
(えっ……?)
いきなりの事に、はずかしくて、とてもドキドキしたけど、私は目を閉じた。
(うそって……先生の馬鹿……でも嬉しい)
甘く優しいキス……。
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