*◆*想い*◆* #3

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分かっていた。 間違ってるって、私達は今一緒にいてはいけない事くらい。 (分かってるよ……) 先生が私と少し外出したいと言った事……私は凄くうれしかった。 だってほんの1時間前なんて……会話すらなかったんだよ。 「亜紀……俺はやっぱりお前と一緒になりたい」 いきなり先生がそう言った。 その言葉に、私は驚いて先生を見たけど、先生の顔はすぐにぼやけて見えなくなった。 『一緒になりたい』 だって、私も同じ気持ちだから……。 「亜紀は、どう思う?」 そう静かに聞いてくる先生に、私は何も話せなくて、首を縦に振った。 「ごめんな……前は嫌いだなんて言って」 先生ぇ嫌いだって言ったのは、 (私嘘だって分かっていたから平気だよ) 「俺、亜紀の父さんに怒られちゃったな」 と言うと、先生は少し笑った。 「でも、認めてもらうように頑張るから、亜紀は俺を待っててくれよ」 そう言った。 私は、嬉しくて嬉しくて、いつの間にか先生に抱き付いていた。 頬には沢山の涙が流れて、先生の洋服に涙の染みをつけた。 すると、先生は私をギュッと抱き締めて、耳元で。 「亜紀……好きだから。俺を好きでいて」 そう呟いた。
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