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私は今、相沢先生の事からはっきりとしないといけないのに……。
優先生を見て、先生の事で頭をいっぱいにしちゃうんだ。
先生でいっぱいに……。
「そろそろ帰らないとね」
と言い優先生が立ち上がったから、私も立ち上がった。
「先に降りて」
と私に促す優先生。
「優先生から先にどうぞ」
と私が譲ると、
「別に先に降りてもいいけど、パンツ見えると思うよ」
と、私の顔を見てきた。
そんな言葉に、私は急いで下へと降りた。
そんな私を優先生は優しく笑ってみていた。
そして、優先生も屋根からおりてきて、帰る事になった。
屋上から出ようと、優先生がドアノブを回そうとしたら。
ガチャガチャと、右にも左にも回らない。
「鍵閉められてる」
という優先生に、
「えっ!?」
と私もドアノブを回してみたけれど、鍵がかかっていて開かなかった。
「あぁ~あ、相沢にでも電話して開けてもらうか」
と言った優先生の『相沢』という言葉に、私は
(どうしよう、どんな顔して会おう)
と、瞬間に思った。
電話をする優先生は、『木下さんと屋上に閉じ込められたからきて』と言っていた。
相沢先生は、それを聞いた時……どう思ったんだろう。
私がいるのを知って、どう思ったんだろう。
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