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私はそのままスクリーンに視線をうつした。
すると、いきなり右手がキュッと握られた。
大きな大きな、相沢先生のちょっと冷たい手が、私の手をキュッと……。
私はビックリで相沢先生を見ると、
相沢先生は私に、
「少しだけ……」
とボソッと呟いた。
トクントクンと音を立てる心臓は、少しずつ音を大きくして、握られている手は、熱くなっていた。
学校紹介が終わり、会場が明るくなったと同時に、相沢先生はパッと手を放した。
そして、時間は過ぎていき、学校見学はおわった。
「帰るか」
という相沢先生に、私はコクリと頷いて、相沢先生の後を追った。
すると、エレベーター前に紗香さんがいた。
目を合わせずらくて、私は相沢先生の背中を見て歩いた。
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