*◆*学校見学*◆* #2

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「お願いだ……」 「そんな事言われても……あきらめられないもん!!」 そう言うと、紗香さんは走ってどこかに行ってしまった。 その時、なんでだろう……私は追いかけていた。 「亜紀!」 と相沢先生は、私を止めようと声をかけてくれたけど、私は紗香さんを追いかけた。 そして、追い付いた時には、すっかり息があがっていて教室の中だった。 私はまずは息を整える事で精一杯で。 「なっんで、ついてくるのよ……」 と、チラッと見る紗香さんに、何も答えられなかった。 紗香さんは泣いていた……それを見て胸が締め付けられるように痛いのは……想いが伝わらない苦しさを私は知っているから。 「貴方がいなかったら……良樹は今でも私の側にいてくれたのに……」 ポタポタと床に落ちていく涙……。 私……なんと言ったらいいのか、分かんないよ……。 なんで、追いかけてきちゃったんだろう……。 (紗香さん……)
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