*◆*学校見学*◆* #2

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「早くどこかに行ってよ……」 と言われても、私は動く事が出来ない。 (どうしよう……) ぐすっと鼻すすりながらイスに腰掛けた紗香さんは、 「なに? そんなに私を見てて楽しい?」 と私をみてきた。 「そんな事思ってないです」 と私は首を横に振った。 「それじゃなに? 同情で追いかけてきたわけ?」 と聞いてくる、私は、 「分かんないです……」 と言った。 何故、自分が紗香さんを追いかけてきたのか、良くわからなかった。 「分かんないって何よ……」 と言う紗香さん。 同情してないと言ったらうそになる……気持ちを考えると胸が苦しくて。 「あっ分かった。自分のせいだって追いかけて来たんでしょ?」 と笑う紗香さんに、私は何も答えられなかった。 紗香さんに言われた言葉『貴方がいなかったら』それは、確かに私に少し責任をおわせていた。
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