*◇*最低な私*◇* #2

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小さい頃……良く撫でて貰った事を思いだしていた。 すると、 「ジェラシー……」 と言う声が聞こえて、顔をその方にむけると。 母さんが私と父さんを、目を細めて見ていた。 それで、また笑いが起こった。 幸せって……こういう事を言うのかな? 誰かに大切に思われている事……笑いあえる人がいる事。 私は今……とても幸せなんだ。 父さんに『ありがとう』と言えた事……『ごめんなさい』と言えた事は、私の気持ちを軽くしていた。 なかなか話しができず、あれからズルズルと、普通を装ってきたけど……もう、それを気にしなくていいのだから。 本当に普通に過ごせるから……。 父さんの事が、私はますます好きなった。 ――……。 「じゃあ行ってきます」 と、あの後みきが迎えにきて、私は祭りに出掛けた。 みきのお母さんの車に乗せてもらい祭り会場へ。 「亜紀かわいい~」 と言ってくれるみきも、オレンジの浴衣がとても似合っていて可愛いかった。 そして、会場に着きみきのお母さんにお礼を言って、私たちは待ち合わせ場所に歩いた。
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