*◇*最低な私*◇* #2

1/15
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ

*◇*最低な私*◇* #2

「あのさ、先生がうちに来たとき……2人の時間を作ってくれてありがとう」 そう話しをきりだした、 「あぁ」 と頷く父さんに、私は謝った。 「父さんが、私の事考えてくれているのに……ひどい事言ってごめんなさい」 そういった。 すると父さんは、笑顔で。 「恋は盲目だな」 と笑ったから、私もつられてわらっちゃった。 そして、父さんは言葉をつづけた。 「強く想える人に、亜紀が出会って良かった。 でも、もうちょっとだけパパっ子でいてもらいたいな」 そう言った。 父さんの目は少し寂しげで、そんな父さんに私は、 「私は死ぬまでパパっ子だよ」 と笑った。 きっと……そうに違いないから。 今でも十分……父さんの事が大好きで、 「だといいが」 そう言い笑う父さんに、私は。 「えへへ」 と笑いながら、父さんのかけているソファに移動して父さんに抱き付いた。 「ありがとう」 と……。 「おわっ」 と父さんはビックリしていたけど。私の頭を優しく撫でてくれた……。 なんだか、懐かしい……。 いつから、こういう風に頭を撫でて貰う事がなくなったのか……。 父さんの愛情が身に染みて伝わってくる……。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!