*◇*真意*◇* #2

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先生はそれ以上、あずさについては聞いて来なかった。 「早くご飯食べるぞ」 そして私達は、残りの弁当を食べた。 「なぁ亜紀」 弁当をハンカチで包んでいる最中に、声をかけられ、私は手を止めずに先生の事を見ると。 「卒業式に迎えにこれそうにない……」 と言った。 「なんで!?」 なんだか体温が下がっていく感じがした。 卒業したら迎えに来てくれるって、約束したのに……『迎えにこれそうにない』その理由が『忘れてくれ』そう意味していると、今までの経験から思った。 「亜紀?」 目には一気に涙が溢れていく。そんな私に先生は。 「なっ泣くなよ」 と焦っていた。 「なんで? 先生は私にキスしておいて、好きだと言っておいて、捨てるの?」 思わずこぼれてしまった言葉に、先生は口を開けてポカンとしている。 あずさを失った今……もう何も失いたくない。 すると、 「ちがう! ごめん俺の言い方が悪かった。卒業式の日に迎えに来たかったけど、その日はこっちに帰ってこれそうもないんだ」 「えっ!?」 「次の日が卒業式があって、沖縄から出られないんだ」 頭の中で整理して、自分が早とちりした事に気付いた。 「せんせぇ~のばかぁ~。捨てられると思ったぁ~」 安心感からなのか、一気に体の力が全部抜けた様な気がして、涙が止まらなかった。
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