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「はぁあ」
ため息ばかりついて歩いていた。私のせいで、周りのみき達を巻込んだ事も、本当に申し訳なく感じていて、胸にナイフが刺さっているようだった。
――――
「お疲れさまです」
バイトを終え、いつもの帰り道、夜空を見上げると私の心と同じように曇っていた。
「はぁあ」
またため息……今日はため息しかでない。
すると、私の隣りに車が並んだ。いきなりの出来事にビックリしていると、運転席に先生の姿。
「乗れ」
と、車を停めた、なんだか不機嫌だ。
「あっはい」
言われるがまま、後部座席に乗り込んだ時に、優先生の車なのが分かった。
静かな車内……車は走り出した。
(そういえば、先生にメールも電話もしてない……)
今更になってその事を思い出した。
あずさの事でいっぱいいっぱいで、忘れていた。
(こういう所が、私はいけないんだよね……怒ってるかな?)
先生に話しかけられなくて、私は黙って俯いてる事しか出来なかった。
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