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「ビックリしたんだからぁ~、うぇぇ」
子供みたいに泣いてしまう私を見て、先生は側にくると、何度もごめんと言いながら頭をなでていた。
「って、卒業式ってきめてなかったし」
「卒業したらって、言ってたし」
と私は卒業式という日にこだわった先生に、ブツブツと文句を言っていた。
「だからごめんって」
「許さないぃ」
「これで許して」
そう言うと先生は、私の唇にそっと触れるだけのキスをした。
(卑怯者ぉ~)
怒っていても、先生のキスは嬉しいんだ。
それで私は、先生を攻撃するのをやめた。というか、戦意を喪失した。
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