*◆*過去*◆*

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この部屋から見える、外の景色。 庭にある滑り台で遊ぶ子供たち十数名、小さい子から中学生くらいの大きな子まで、みんなが仲良く遊んでいる姿が見える。 時折、田村さんや他の職員たちは、子供たちの姿を確認していた。 歳が上の子に任せていたとしても、ちゃんと目を光らせていて。 なんというのかな……この施設には、深い信頼関係があるのだろうと感じた。 「なぁ? 亜紀!!」 いきなり琢磨に話しかけられて、私は子供たちから琢磨に視線を戻した。 私は何故自分に話しが振られたのか、聞いていなかったためさっぱり分らない。 「へっ?」 と拍子抜けした声を出すと。 「ちゃんと話し聞いてた?」 琢磨に突っ込まれて、聞いてなかった事を素直に話し、謝った。 「じゃあお茶はこのくらいにして、施設の中を案内してあげようかな」 田村さんが私を見て微笑むから、 「はい」 笑顔で答え、職員みなさんに挨拶をしたあと、私たちは部屋を出た。 田村さんの後をついていく。 2階へと階段を登っていると、壁には施設の子が書いたのであろうサンタクロースの可愛い絵が、何枚も飾られていた。 きっと、子供たち全員の絵だろう。 ちょっと崩れたサンタクロースの絵には、職員がキレイに名前を書いてあった。 (とても、ちっちゃい子もいるんだ)
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