*◇*真意*◇* #2

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なんだかこの日の弁当は味気なく感じた。 「ごちそうさま……」 弁当箱をカバンにしまっている時、あずさが何処からか帰ってきた。 だけど、誰も何も言わない。 あずさはそのまま席につくと授業の準備をはじめた。 (話さなきゃ……ちゃんと話さなきゃ) 私はまだあずさとは完ぺきに切れたとは、思いたくなくて、話しかけようと立ち上がった時。 隣りのるいに手を掴まれた、見ると首を横に振った。 私はそれから何もできなくなり、また座るしかなかった。 (なんで……?) もうあずさとは、話す事も出来ないんだろうか。 話したいのに話せない自分が歯痒くて下唇を噛んだ。 そんな時だ、あずさにクラスメイトの篠原くんが話しかけてきた。 「あっあずさ、相沢先生がいいってよ。早速だけど交換しようぜ」 と言っている。篠原くんとあずさは少し話すと、机を持ち上げた。 (えっ……) あずさは机を一番前の席に移動して、そして篠原くんはあずさの席だった所に移動してきて。 「あっこれから仲良くしてね」 と、周りの人に挨拶をした。 「どうして席変わったの?」 私が一番聞きたかった質問を、るいが聞いてくれて、 「あぁなんか、黒板の字が見えないらしいよ」 「そう」 あずさはもう……本当に離れて行く気なんだと……嫌でも感じて。 とても胸がくるしくなって、泣きたくて、私は教室を出てトイレに向かった。
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