*◇*真意*◇* #2

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もう……戻れない。 あずさにその気はない。 トイレまでそんな事を考えていた、頭の中ではあずさの行動が鮮明に思いだされて。 今まで過ごしたあずさとの楽しい時間が思い出された。 もうすぐトイレに着く、周りなんて見れなくて私は下を向き目的地を目指していた。 その時だ、 「木下!?」 私はすれ違う人に手首を掴まれた。 その声は紛れもなく先生で……顔をあげると先生が私を心配そうに見ている。 ここは学校……。 亜紀は手を振りはらい、そのままトイレへ駆け込んだ。 シンは、振りはらわれた手を少し見つめると、何もなかったかのように歩きだした。 周りの生徒は、幸いにもこんな2人の行動に、誰1人気付いていなかった。 ――亜紀は、すぐに個室に閉じこもった。 その瞬間、涙はどっとあふれでた。 どうしてこうなっちゃったのか……1人の友達を失った喪失感が胸を押し潰す。 でも、どうしても戻れるような気がしてならない私は、あずさにメールを送っていた。 ―――――――― 件名: 本文:本当にもう無理なのかな? ―――――――― と、返事はすぐにかえってきた。 ―――――――― 件名:RE: 本文:うん、ごめんね。 今までありがとう。 ―――――――― と……。
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