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ねぇ……私はこの現実を受け止めなきゃいけないのかな……。
『今までありがとう』
そんなメール欲しくなかったよ。でも、私以上に、あずさは辛いのかもしれない。
いつかまた、笑って話せる日がくるのだろうか……。
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件名:
本文:今まで、あずさの気持ちに気が付かなくてごめんね。
ごめんね、ありがとうね。
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本当はこんな文章送りたくなんてなかった。でも、こうする事しか、私には出来なかった。
送信ボタンを押した瞬間に、私とあずさの仲は終わってしまった。
あずさは1人離れて行こうとしている……私より辛いのはあずさなんだ。
携帯にはいくつもの着信履歴とメール。
着信はほとんどが先生からだった。
そして、私はずっと放って置いたメールを開いて読んだ。
そこには、先生の名前があって。
『体調悪いのか?』
『なんで返事かえさない』
『今から保健室いくから』
『あやこ先生に帰されたよ』
『本当に大丈夫か? 何か悩んでるのか』
と私を心配するメールばかりだった。
そして、一番新しいメールには、
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件名:
本文:俺に言えない事か? 俺はお前の力になれないか? どうしてそんなに、泣きそうな顔してるんだよ、俺が原因か? お願いだ返事をくれ。
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というメールが入っていた。多分トイレについてからすぐに届いたメールだろう。
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