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久し振りのシンの匂いと温もりは、やっぱり落ち着く亜紀。
その時ふと思った。
シンに近付いても、こんなに引っ付いても、嫌だって思わないから、きっと大丈夫だって。
すると、
「亜紀ちょっと離れて」
「なんで?」
腕にガッチリ掴まっている亜紀に、離れて欲しいとシンは言ってきた。
もちろん、その理由が気になるから聞くと、シンは小声で……。
「その……胸が当たってるから……」
すぐに離れたのは言うまでもなく、亜紀は恥ずかしそうに顔を真っ赤にして、俯いていた。
――それから、シンのマンションへ。
シンの部屋は、前住んでいた部屋の1つ上の階の角部屋だった。
うわぁ~なんだか懐かしい。
家具等はまだ何もなかったものの、前住んでいた部屋と間取りが一緒で、亜紀ははしゃいでベランダに出たりしていた。
シンたちは、そろそろ荷物がくるはずだと、座って休んでいる。
その時チャイムが部屋の中に響いた。
あっ!! 誰かきた。
シンが玄関に向かっているのを見て、亜紀はベランダから部屋の中に移動、相沢たちと何もないリビングで座ってシンを待った。
「細川ぁ~誰だよぉ~」
なかなか戻ってこない。
……。
誰なんだろう?
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