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亜紀はなかなか戻って来ないシンを不思議に思い、玄関に向かった。
すると、信じられない人がそこには居た。
見た瞬間……動けなくなった。
えっ!?
「亜紀……」
シンは心配そうに亜紀を見ている。
なんで……なんであずさがココにいるの……?
「じゃあ細川先生、お隣り同士仲良くしてくださいね」
あの可愛い笑顔でそう言うと、あずさは菓子折りをシンに渡し居なくなった。
お隣り同士?
嘘でしょ?
シンは、呆然と立ち尽くしている亜紀の頭をなで。
「また、変な事考えるなよ!」
といった。
「あぁ、うん」
そう答えたものの……考えずにはいられなかった。
なんでよりにもよって、隣りに住んでるのが、あずさなのか……。偶然にしては出来過ぎてる気がしてならない。
「ほら、行くぞ」
手を引かれて、リビングに戻る、なんだかさっきの事が頭から離れない。
あずさが亜紀を見て、少し口角をあげ怪しく笑ったのを、亜紀は見逃さなかった。
「誰だったの?」
優先生の質問に、シンは『安藤 あずさ』だったと話した。
もちろん何故あずさが来たのかも説明させられていて、2人は隣りに住んでいる事を知ると。
「「マジ!?」」
驚いている。
普通に驚く事は予想していた。だが、
「あらぁ~、亜紀ピィーンチ」
とあえて空気を読まない相沢の発言。
亜紀にとっては、本当にピンチでしかなかった。
そんな相沢に、シンは変な事を言うなと、拳骨をいれた。
「いったぁ~」
亜紀は、平気なふりして普通に笑っていたけど、心の中は怖くて仕方がなかった。
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