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――シャァァー。
シャワーの音が室内に響く、シンはシャワーを浴びながら亜紀の事を心配していた。
あずさが隣りに住んでいることは、シンも今日知って驚いた、また亜紀が前みたいに悩むんじゃないかと不安がある。
俺1回信用なくしちゃってるからなぁ……。
出来るだけあずさには関わらない様にしないといけない、そう考えて。
キュッ。
風呂から上がり、洋服を着たあと、髪をタオルで乾かしていた。
黒い髪から滴るしずくが、なんだか色っぽい。
今日は疲れたな……。
髪を乾かしながらリビングに戻ると、先程と同じ場所で同じように座っている亜紀の姿。だが頭が右うでのほうに垂れている。
もしかして寝ているのかもしれないと、シンは近付き顔を覗くと、規則正しい寝息をたてていた。
サラサラの髪がすこし顔にかかっている。
白い肌に、長い睫毛……。
触れたくなってくる。でもシンはそんな欲望をおさえ、亜紀を起こした。
「亜紀?」
「……し……ん?」
あまりにもいきなり名前を呼ばれたため、シンはドキっとしていた。亜紀は寝ぼけているのか、目を小さくパチパチとしたあと。
ガバッと起きた。
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