32人が本棚に入れています
本棚に追加
それからしばらく、テレビを見て寛いだ後、歯みがきをして眠る事に。
「あっ歯ブラシ忘れた……」
亜紀はすっかり歯ブラシを持ってくるのを、忘れていた。が、シンが「これ使って」と、棚からストックを取り出し亜紀に渡した。
「ありがとうございます」
そして、歯みがきをしたあと、
「ココに置いていいから」
シンに言われ、コップに歯ブラシを立てた。
2つ並ぶ白と青の歯ブラシを見て、亜紀は嬉しくなった。
まるで、いつでも来ていいと言っているみたいで、嬉しかった。
そして、リビングに戻ると、もう寝ようという事になり、寝室へ。
やはり、この状況に緊張してしまう亜紀は、ベッドの端に座ってなかなか入ってこない。
「寝ないのか?」
「寝るよ」
緊張のせいか、声がうわずった。すると、シンはコホンと咳払いしたあと。
「俺は亜紀の心の準備ができるまで待つから。だから、そんなに警戒するな。
何もしないからおいで」
そういうと、亜紀は恥ずかしそうに布団に入り、シンに背を向けた。
「抱き締める事はいいよな?」
「うん……」
了解を得てから、シンは後ろから抱き締めた。
フワッと温かい温もりがシンの心を穏やかにする。
シンとは逆に亜紀はドキドキとしていた。
最初のコメントを投稿しよう!