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最初は出口から5メートル程、離れた所から探していた亜紀だが、早く会いたいという気持ちが強いからか、気がつけば出口の側まできていた。
中を見て、流れていく人たちを見て、亜紀はキョロキョロ大忙し。
別の便も到着して、人は更に増えていく……。
何処ぉ~~?
その時、後ろからポンと肩を叩かれた。人が一生懸命なのに、相沢が邪魔しにきたんだと、肩から手を払いのけ、シンを探す。
すると、またポンポンと肩を叩かれる。
「もう、相沢先生!! 私は今一生懸命なんです!!」
そう振り返ると、そこには相沢はいなくて、警備員が立っていた。
「ちょっと君、困るよ。もう少し後ろに下がってくれないか?」
顔をしかめている、
「すっすみません……」
怒られた……。
それもそうだよね。私はすぐそこから退散、相沢たちはそんな亜紀を見て、お腹を抱えて笑っている。
むぅ……笑わなくてもいいのに。ふんっ。
相沢たちの所には戻らずに、亜紀は捜索続行。
なかなか出てこないし、見つからない為、飛行機に乗らなかったんじゃないかと、亜紀は思い始めていた。
が、遠くに見覚えのある横顔がチラッと見えた。
いっいた!!
シンが、やっと出て来た。
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