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*…触れたくて…* #2
「何?」
亜紀の視線に気付いた相沢は、袋を掴んだまま亜紀の視線の先を追った。
「ちょうだい」
「何を……?」
分かっているくせにとぼけた事が分かった亜紀は、ガシッと袋を掴み自分の方へ寄せる、自然に離れる相沢の手、それから袋の中身を取り出した。
1本ビールを取り封を開け相沢に渡し。
「おぉサンキュー」
相沢は素直に受け取った、そのあと、亜紀は、もう1缶あけた。
「かんぴぁ~い」
相沢に乾杯を求める。コツンとぶつかった後、亜紀はビールを流し込んだ。
ねぇ考えたくなくても、考えてしまうのは……何故ですか?
「もう2時間以上戻って来ないんです」
思わず、あずさの部屋側の壁を見てしまった。こうしている時間、シンは何をしているのか……亜紀は気になって仕方がなかった。
「あいざわせんせぇって、初体験いつ?」
何故だろうか、自分でも分らないがそんな事をいきなり聞いていた、いやシンが何しているのか考えたくなかったからなのかもしれない。
「ぶっ!?」
その質問に、相沢はビールを吹き出していた。
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