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――「亜紀お風呂先に行っておいで」
あれから、暗くなるまでドライブをしたあと、帰宅した。
「シンから先に入って」
ソファに座っている2人は、互いにお風呂を譲りあっている。
「亜紀がお風呂入っているあいだに、ちょっとやりたい仕事があるんだ」
そう言われると亜紀は、先にお風呂に入るしかなかった。バスルームに亜紀が姿を消した。
それを確認すると、シンは立ち上がり玄関へと向かい、靴を履くと外へでた。そして隣りのあずさの部屋の呼び鈴を押した。
少ししてから、ドアが開く。
「体調はどう?」
シンは、あずさの顔を見るなりそう聞く。
「……」
あずさは何も言わなかったが、顔色から判断して、良くなっているのは明確だった。そっとシンはあずさの額に触れる。
熱もない……。
「良くなったみたいでよかった」
そう言うと、シンは自分部屋に戻ろうとする。そんなシンの手をあずさは掴まえた。
「ちょっと上がっていってください」
あずさは、視線を下に落としシンの顔を見ずにそう言って来る。
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