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それから30分してから、亜紀は寝室へとやってきた。
「ん~なんか眠たくなっちゃったぁ~」
そう言いベッドの端に座っている。シンは本を閉じて片付けると、隣りにこいと亜紀をよんだ。
亜紀がゆっくり移動してきて、隣りに座る。
「話しって……何?」
シンの事を見ようとはせずに、亜紀は真直ぐ壁の方を見ている。
「話しというか、聞きたい事なんだ。単刀直入に聞くけど覚悟はいい?」
「えっ?」
亜紀はものすごく不安そうな顔になった。
「俺に触られるのそんなに嫌?」
シンは亜紀を見る、亜紀もその言葉でシンを見た。そして次の瞬間、亜紀はベッドから逃げだそうとした。その手をシンはガシッと掴まえる。
「逃げるな」
「私……」
亜紀は今、何を考えているのだろうか……とても呼吸が早い。
「亜紀。逃げるな。ちゃんと話して」
こっちを見ようとしない、しまいには俯いてしまった。
「ごめんなさい……その、私……」
「謝らなくていいから、ちゃんと話そう。お願いだから逃げないでくれ、もし逃げようとしたら、無理矢理亜紀の事抱くから、力ずくで亜紀の嫌って気持ちを消すから」
自分で何を言っているんだろうと、ふと思ったが、もう撤回する事は出来ない。
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