*…嫉妬…* #2

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――「何処いくの?」  あれから亜紀が準備をしてすぐ、チェックアウトした。車に乗り込み、すぐの質問だ。 「佳奈が帰るらしいから、送る」 「そうなんだ」  佳奈が帰ると聞いた瞬間、亜紀の顔がとても明るくなったのをシンは見逃さなかった。 「そんなに嬉しい?」 「えっ? そう見える?」 「見える」  亜紀はプイッと窓の外へと顔を向け。 「あたりまえじゃん……」  ボソっと呟いた。 そうして車はシンのマンションへと向かった。 ―――― ―― 「やっぱり、ここに住みたい!!」  なんて我が儘なお嬢様なのか、佳奈はシンの部屋から出ないと言い出し、ソファから動こうとしない。 「いい加減にしろよ」  シンは呆れている。亜紀はキッチンの方から2人のやり取りを見ていた。 「なんで、彼女ちゃんまで連れてくるのよ。2人で行くはずだったでしょ」  そう佳奈は亜紀が来たことが気に食わないらしい。 「それはお前の我が儘だろ」  亜紀は、なんで自分が居ちゃいけないのかと、少しムカッとしていた。 「彼女がついてくるなら、私は行かない」  佳奈の視線が痛い、凄く睨んでいる……睨みたいのはこっちの方だと、亜紀は拳を強く握りしめた。
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