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普通にタメ口で話していいと言う事で、亜紀は最初ためらったが、タメ口で話すようにした。
それから直樹も帰り、亜紀は学校へ行く準備を再開。隣りに越してきた人が、普通の人でよかったと思いながら家を出た。
いつも通る道を歩いていると、道端に昨日は咲いていなかった花が咲いていたり。日々何処かで変化が起きている。
亜紀は鼻歌を歌いながら歩いていた。
その時、携帯が鳴り。ディスプレイを見て亜紀は急いで電話をとった。
「もしもし?」
『もしもし亜紀?』
「どうしたの? こんな時間に、仕事中じゃないの?」
『亜紀の声が聞きたくなったから、今はフリーの時間』
電話の相手は大好きなシンだった。こんな時間にまさか電話がかかってくると思ってなかった亜紀は、嬉しくて。ニコニコしながら電話に話しかけている。
「えへっ。なんか嬉しい」
『亜紀は可愛いな』
胸の奥、この体からジワジワと溢れだしていく幸せで、まるで自分の周りに花が咲いているような、感覚だった。
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