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「また行きたいね。そういえば金魚は元気?」
「シンと一緒に金魚鉢買ったんだ。2匹仲良く泳いでるよ」
女は女同士で盛り上がりながら作業を進めた。
「亜紀、そういえば祭りで一緒だった良樹さん元気?」
「良樹さん?」
いつも相沢先生としか呼ばない亜紀は、一瞬誰のことだろうと思ったが。
(そういえば相沢先生って下の名前よしきだった)
「うん、元気だよ。相沢先生はいつも元気」
「そうなんだぁ」
「うん」
この時は、麗子が相沢の事を聞いてきても、何もかんじなかった。麗子の気持ちが動いている事に亜紀はちっとも気付いてなかったのだ。
「また、会ってみたいな」
「相沢先生と!?」
麗子がコクリと頷いた。
「相沢先生、意地悪だよ。麗子いじめられちゃう……」
「そうかな? 良い人そうだったけど」
「まぁ良い人だけど……意地悪」
「亜紀の彼氏さんとは、教師だから知り合いなの?」
「2人は親友だよ。いつからかははっきり分かんないけど。とても仲が良いんだよ」
「そうなんだ」
なんだか麗子からの質問が多いと思ったが、それでも何も気付かない亜紀だった。
「また祭り行きたいね」
「うん、また一緒に行こうね」
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