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「おやすみ……」
シンは亜紀の散らばった服や下着を1つにまとめて、ベッド近くのイスに置いた。
散らばしたのは自分なわけで、やるのは当たり前だ。
午前3時を過ぎていた。まだ外は暗い……。
疲れてはいたものの、なんだか眠る気になれなかった。今はこの幸せをかみ締めたい。
(仕事やすみだったらな……)
窓の外に広がる夜景を見て、シンは嬉しい溜め息をついていた。なんだか肩の力が取れたような感覚。
朝起きたら、亜紀は一体どんな反応を見せてくれるのか、とても楽しみだった。
一人でニヤける自分に、気持ち悪いと思いながらも、それを止める事はできなかった。
――――
――
シンは1時間程だけ眠った。亜紀はまだ夢の中で、起きる気配はない。
が、学校があるため、そろそろ起こさなきゃいけない時間だ……自分だけ服を着ている事にちょっと気が引けたが、着けさせてあげるのも、あとで何を言われるかわからないため、やめておいた。
「亜紀……」
少し揺すると。
「ん~……」
まだ眠いと目をこすっている。
「おはよう」
そう言うと、夜の出来事を思い出したのか、シンを見た瞬間、目を大きく見開き顔を赤くすると、シーツを頭まで被ってしまった。
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