*…嫉妬…* #2

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―――― ―― 「まだ寝てる……」  公務が終わり、ホテルに戻ってきたシンは、亜紀がまだ寝て居るのを見て、どおしようかと考えていた。  これから佳奈をある場所まで送る事に、いきなりなってしまったのだ。  亜紀も連れて行こうと考えていたが、起きそうにない。でも、置いていったらいったで、また不安にさせるかもしれないと思うと、無理矢理起こすしかなかった。 「亜紀」 「ん~っ」  まだ眠いと、目を閉じたまま顔をしかめている。 「あ~き」 「ん……」  少しだけ目をひらいたから。 「ただいま」  と声をかけると。 「おかえりなさい……」  眠そうな声で答えた。まだ夢見心地なんだろう……また目を閉じようとしている。 「帰るよ」  揺すったらようやく体を起こした。目をこすって、伸びをしたかと思うと目が合った。 「……」 「……」  みるみる赤くなっていく顔。 「いっ居たんだ」  今気付いたのかと、笑いたくなったが、亜紀の動揺している姿が可愛いくて、苛めるのはやめた。
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