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*…sugar…* #2
「シン……どうしたの?」
「なにが?」
亜紀にはシンがなんだか辛そうにみえた。何か隠しているような感じに。直感というのか、不思議とそれを感じたのである。
「何かあった? なんか……無理してるように、ちょっと感じたから」
すると、シンは息を深く一度吐いてから、
「ちょっとな、亜紀の部屋行ってから話すよ」
そう言って、それ以外部屋に戻るまで一言も話さなかった。一体何があったのか、亜紀は気になって仕方がなかったが、シンの顔を見ると聞くに聞けなくて部屋まで我慢した。
――「はい、お茶」
亜紀の部屋、シンは隣りに座ると、すぐに亜紀を抱き締めた。
「シン?」
「あぁ~落ち着く……」
一体何があったのか、シンは5分程黙ったあと。
「今日さ、1人の生徒に『私、先生の事嫌いです。尊敬してたのに、幻滅しました』って言われた……」
「なんで!?」
「俺も分からない……」
何故シンがそう言われたのか、亜紀にはまったく分からなかった。シン自身も全然身に覚えがない。
「俺何かしたのかな? まじ落ち込むんだけど……はぁぁ」
「大丈夫?」
「大丈夫じゃないかも……」
かなり落ち込んでいて、溜め息ばかりついていた。
「今日泊まっていいか?」
「うん全然いいよ」
「ありがとう……充電して明日その子と話す」
亜紀はなんて慰めていいか分からず、ただ側にいてあげようと思った。
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