*…sugar…* #2

12/22
前へ
/35ページ
次へ
――それから、2週間。日曜日。  シンは斉藤となんの進展もないまま、ただズルズルと問題を引きずっていた。先週の日曜日は、亜紀は友達の手伝いでバイトがあるとかで、今日デートする事になったのだ。 「どこいきたい?」  シンは亜紀を迎えた後、何処に行こうかと考えたが思い付かず、亜紀に聞いてみた。 「私さ……ちょっと行きたいとこあるんだぁ」  何故か恥ずかしそうに言う亜紀、なんで恥ずかしそうにするのか、場所を聞くとプラネタリウムだった。そんなに恥ずかしがるような所じゃないと思っていると。 「コレ……なんだけど」  そうカバンの中をゴソゴソとし、パンフレットを出してきた。シンはそれを受け取るとジッとみた。亜紀はチラチラとシンの顔を確認している。 『キラキラ輝く空の宝石を見に行こう!!』  そんなタイトルが紙の上のほうにバンっと書いてある。シンは下へと見ていくと、開場時間や休館日などが書かれている下側に。 『カップル限定!!  今だけ幸せになれるカップをプレゼント。  カップに名前を書いて、交換しましょう。すると2人の愛は永遠に……個数限定先着順』  そう書かれていた。 「ふ~ん。そうかぁ」  シンは嬉しくて亜紀を見ると、亜紀は顔を赤くして。 「だめ?」  そう聞いてくる。シンは亜紀の頭をクシャクシャ撫でると。 「じゃあ行くか」  そう車を走らせた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加