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――それから、2週間。日曜日。
シンは斉藤となんの進展もないまま、ただズルズルと問題を引きずっていた。先週の日曜日は、亜紀は友達の手伝いでバイトがあるとかで、今日デートする事になったのだ。
「どこいきたい?」
シンは亜紀を迎えた後、何処に行こうかと考えたが思い付かず、亜紀に聞いてみた。
「私さ……ちょっと行きたいとこあるんだぁ」
何故か恥ずかしそうに言う亜紀、なんで恥ずかしそうにするのか、場所を聞くとプラネタリウムだった。そんなに恥ずかしがるような所じゃないと思っていると。
「コレ……なんだけど」
そうカバンの中をゴソゴソとし、パンフレットを出してきた。シンはそれを受け取るとジッとみた。亜紀はチラチラとシンの顔を確認している。
『キラキラ輝く空の宝石を見に行こう!!』
そんなタイトルが紙の上のほうにバンっと書いてある。シンは下へと見ていくと、開場時間や休館日などが書かれている下側に。
『カップル限定!!
今だけ幸せになれるカップをプレゼント。
カップに名前を書いて、交換しましょう。すると2人の愛は永遠に……個数限定先着順』
そう書かれていた。
「ふ~ん。そうかぁ」
シンは嬉しくて亜紀を見ると、亜紀は顔を赤くして。
「だめ?」
そう聞いてくる。シンは亜紀の頭をクシャクシャ撫でると。
「じゃあ行くか」
そう車を走らせた。
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