*…sugar…* #2

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 斉藤はシンに気付かずに歩いてくる。そしてもう2メートル程。その時、  バチッ。  目が合った。 「細川先生……」  斉藤の足は止まっている。友達は気付かずに歩いていた。斉藤の視線が、列の先を見ていた亜紀にいった瞬間。 「最悪……」  そう言いシンを睨み付けると、走って建物から出て行こうとする。 「斉藤!!」  呼び止めたが止まらない。 「亜紀、ちょっと待ってて」 「えっ!? シン??」  シンは斉藤を追いかけた。亜紀は何が起きたのか全然わからないまま、シンが走っていく方を見る、シンは女の子を追いかけていた。 (何がおこったの……) ――斉藤は案外足が早かった。  追いかけて、やっと肩を掴んだ時には、会場から100メートル程離れていた。 「待てよ……」  さすがにシンも全力で走ったため、少し息が切れていた。 「……」  背を向けたまま息を整えている斉藤に、何を言おうかと考えていると。 「なんっで、追いかけてくるんですか」  そう肩を揺らしながら言ってきた。
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