*…sugar…* #2

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「斉藤」  呼んだが返事がない。 「斉藤 エミ。居るならちゃんと返事」 「はぃ」  斉藤は外を向いたまま、シンを見ずに返事をした。 (一体俺は何をしたんだ……)  斉藤の態度にまたブルーになったが、次の生徒の名前を呼んでいく。あの言葉を言われる前は、斉藤はいつも黒板の方を向いて元気良く返事をしていたのに。 「よし、皆いるな。じゃあSHR(ショートホームルーム)を始める」  黒板にチョークで重要な日程を書いていく。 (結構……キツいな。充電きれそ……)  そう思いながら、シンの時間は過ぎていった。  そして、昼休み。 「斉藤、ちょっと来なさい」  シンは昼休みに教室に行き、斉藤を呼び出した。いかにも嫌そうにシンの後についてきて、二人は生徒相談室へと向かった。  めぐみ先生に許可を貰い、相談室という、8畳程の部屋を貸してもらっていた。奥にはめぐみ先生の机、中央に長テーブルがあり、茶色い3人掛けのソファがテーブルを挟んでいる。 「斉藤、座って」  斉藤をまず座らせて、シンは向かい側に腰掛けた。 「なんでしょうか? 私、先生と話したくないんですけど」  ショートの髪の毛を耳にかけると、赤縁眼鏡をくいっとあげ、入口の方をみている。 「聞きたい事がある」 「なんですか?」 「先生、斉藤に何かしたか?」 「……」
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