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そう、ふとシンは考えた。
自由……。
でも、自由って一体なんなのか……それ自体が不鮮明で。
(海に帰りたいって思うのかな……?)
あのイルカ達は、広大な海を知っているだろうか……。
あの場所が、彼たちの自由なのだろうか……。
こんな事をなんで考えてしまったのかと、シンは思考を切り替え、ショーに集中することにした。
――「可愛かったぁ~」
イルカショーを見た後、4人はベンチに座りソフトクリームを食べていた。
亜紀はソフトクリームをペロペロ舐めながら、とても嬉しそうに足をブラブラさせている。
「これからどぉ~する?」
相沢の言葉に、皆顔を見合わせて、首をかしげ考えている。沈黙が数秒……。
「……じゃあ、一応車に乗ってから考えるかぁ」
皆が何も言わないので、相沢の車でドライブしながら考える事になった。
スピードを上げて走るスポーツカー。エンジンの低い音が体に伝わる。相沢にはそれが快感らしい。
音楽はなっていなく、エンジンの音だけが聞こえていた。
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