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「そういえば、どうだったの?」
「ん?」
「あの生徒さんの事」
「あぁ、あれか。あの子の勘違いだった」
そしてシンは、亜紀には真実とは違う話しをした。
隣り町のラブホテルから、制服を着た女の子とでてきたと言う話し。人違いで、自分には全然関係ないという事。
「まったく、勘弁して欲しいよな」
「そうだったんだぁ~。でも、良かったね、ちゃんと片付いて」
「あぁ」
亜紀はホッと胸を撫で下ろしていた。すると、シンは亜紀の頬に触れた、自然と見つめあう2人。
シンは亜紀に口付けをする……。
優しく優しく……何度も。
それでシンは自分の心を充電していた。
――――
――
あの後、シンはそのまま家に帰ってきていた。キスをしたあと、明日も早いからと帰ってきたのだ。
亜紀は泊まって欲しそうにみていたが、ボロが出てしまいそうだったので、泊まるのをやめて。
プシュ。
静かな部屋、ビールの缶を開けると、ガスの抜ける音が響いた。
(静かだな……)
一人でいる時がこんなに静かだなんて感じたのは、どれくらい振りだろうか……最近亜紀の存在があるから、あまりわからなったのに……気持ちが落ちているからこそ、この静けさを余計に感じたのかもしれないと、シンはオーディオ機器のスイッチを入れて音楽を流した。
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