26人が本棚に入れています
本棚に追加
「はぁ……」
溜め息ばかりがでる。自分にはどうしようも出来ない問題に、モヤモヤが募るばかりだった。
「今日は早くねよ……」
亜紀はお風呂に入ると、早めに眠った。
――それから数日がたち。
学生は夏休みに入ったらしく、朝早くから公園では元気な子供たちの声が聞こえていた。
「夏休みかぁ……」
亜紀はベランダから、近くにある公園の方を見ながら、ポツリと呟いていた。
シンの学校も夏休みに入ったが、シンは仕事である。亜紀の学校はまだ夏休みには入っていなかった。
あれから、1日に2、3度メールのやり取りをするくらいで、2人で会うという事はなかった。もちろん会いたいという気持ちはあったが、シンも誘ってこないため、亜紀もそのまま、その話題は避けている。
(あいたいなぁ……でもちょっと気まずいんだよなぁ~)
ベランダの手すりに持たれながら、溜め息ばかりついていた。溜め息の数が多い事を、最近麗子に怒られたばかりだが、出てしまう。
しばらくぼーっとしたあと、亜紀は学校へと出掛けた。
最初のコメントを投稿しよう!