*…大嫌い…* #2

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 部屋の中は、雑多としていなくて、想像していたより以外とシンプルで、亜紀は辺りをキョロキョロ観察していた。  とにかく、目立つのは本棚にキレイに整頓された、本だけ……。  ご飯が温まると、妹さんを起こしてご飯をあげようと、亜紀はベッドへ近付く。  トントンと軽く肩の方を叩いてみたが反応なし。 「起きてくださぁ~い。ご飯ですよ」  そう言いながら揺すると、嫌そうに布団の中なか顔を出した。 「あっ!?」  指をさして、思わず大声で叫んでしまった。それで相手も亜紀に気付き。 「なんで!?」  そう亜紀の顔を見て驚いている。 「……」 「……」  気まずい空気が流れた。布団から顔を出したのは、シンの生徒の斉藤さんだったのだ。  沈黙を破ったのは斉藤だった。 「何でここに居る?」  睨みつけながら話すから、亜紀はなんだか怖かった。 「お兄さんに頼まれたから……」 「馬鹿兄貴……ってか早く帰ってくれない?」 「でも……熱があるんじゃ」 「あんたに見られるまでもないから」  そう言うが、斉藤の顔は紅く、目はウルウルとしてとても辛そうだった。
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