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「この買い物袋には何が入ってるの?」
亜紀はとなりに置いてある袋を見ながらたずねる。
「これから引っ越し祝いをやるんだよぉ~ん。俺も一緒に! 3人でなぁ~」
相沢は嬉しそうに話す。
「引っ越し祝い~なんか楽しそう!」
――「早く開けろよ」
両手に荷物を持っていたシンは、相沢に扉を開けるように言っている。
「そう急かすなよ、逃げるもんじゃないんだから」
文句を言いながらも、扉を開く相沢の横をすり抜けて、シンはすぐに部屋に入っていった。
亜紀はというと、ウキウキ気分で靴を脱ぎ、玄関にある棚に何も置かれていないのを見ながら、何を置こうかと少しだけ考えたあと、部屋へ進んだ。
相沢はすでにソファで寛いでいて、シンは冷蔵庫に飲食物を詰めていた。
「うわぁ~でっかいテレビぃ~」
亜紀の目にまず飛び込んできたのは、リビングに置かれているテレビだった。
「すごぉ~い。シンこれどおしたの?」
46型のテレビの前までいき、食材を片付け終わったシンを見た。
「あぁ、それは相沢からの引っ越し祝い」
「えぇ!!」
亜紀はすぐに相沢に視線を移した。
「相沢先生が買ったの!?」
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