*…同棲…* #2

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 今にも泣いてしまいそうな亜紀、そんな亜紀の頭を優しく撫でると。 「実はな、これが同棲の条件なんだ」  とシンはまず結論から話した。そして、亜紀の親に挨拶をした時の話しや、母親に条件を出された事。亜紀は、目を丸くして話しを聞いている。 「だから、仕方なかった。許してくれ」 「なんで早く言ってくれなかったの! 知ってたら、あんなに落ち込まなかったのに!」  理由を知って安心したのか、亜紀はいきなり怒りだした。 「母さんが言った事だって知ってたら、ショック受けなかったのに。シンが私と一緒なのが嫌なのかと思ったじゃない」  そう言って大きく息を吐いたあと。 「部屋は別々でも、一緒に寝ていいよね?」  ころっと変わる態度、怒り口調から甘え口調になった。予想もしなかった、いきなりの亜紀の態度に、 「当たり前だろ」  そうシンは笑いながら髪をクシャっと撫でた。亜紀がやはり年下なんだと感じる一瞬だった、感情の動きが早い。 「でも、亜紀の母さんには内緒な」 「うん」  笑顔の亜紀を連れて、シンは相沢の待つリビングへと戻った。 ――「それではぁ~2人の同棲にかんぱぁ~い」  相沢の掛け声で、グラスをカチンとあわせた。お祝いのスタートである。  シンと相沢はビールを飲み、亜紀はレモンティーを飲んでいる。  それから30分後。
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