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ずっとずっと幸せに幸せに、暮らしましたとさ――
「めでたし、めでたし。ジャンジャン」
相沢が双子にお話しを聞かせて終わった後、鈍い痛みが頭を襲った。
「いったぁ~」
冷ややかな視線を向けながら、亜紀は1メートルほど先で衣服をたたんでいる。犯人は亜紀ではない。
「お前な!! 人の家に上がり込んで、子供に変な話し聞かせてんじゃねぇ~よ。というか俺を殺すな」
「あれ? 死んでなかったの? そんなに怒らないでよシンちゃん。これはただのオ・ハ・ナ・シでしょぉ~」
「教育に悪い」
相沢の頭を叩いたのは、仕事から帰ってきたシンだった。
「心愛ぁ~優樹ぃ~」
子供の顔を見た瞬間にデレッとするシンを、相沢は見ると。
「キモい触るな」
そう言う。
「あっ!?」
そうシンが相沢を睨むと、
「うちの子に触らんといて」
相沢は子供たちをギュッと抱き締めた。
「お前は誘拐犯かよ。早く返せ、これから親子のスキンシップなんだよ」
そう言い、シンは1人ずつ相沢からとりあげた。
「変なオジサンに絡まれて嫌だっただろ~」
シンはそう言いながら、可愛い我が子をあやしている。亜紀はそれを笑いながら見て居た。
「チッ」
舌打ちする相沢を無視して、シンは2人を可愛がる。 あまりにも幸せそうなシンを見て、相沢はシンの隣りへ移動すると、
「俺にも抱かせてくれよ」
そういい、心愛ちゃんを抱かせて貰っていた。
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