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あれから10年後。
――とある1件家。
小さな手。
つぶらな瞳。
双子の赤ちゃんが誕生しました。
心愛(ここあ)ちゃんと優樹(ゆうき)くん。
「よしよし。良い子だ良い子だぁ~。
いないいないばぁ~」
相沢 良樹はベッドの2人を覗きこみ、あやしていた。
「俺に似て可愛いなぁ~」
2人のホッペをつつきながら、ニンマリと微笑む相沢に、亜紀は眉間に皺を寄せて。
「ちょっとぉ~、そんなにツツカナイでよ。もぉ~」
そう頬を膨らませている。
「ほぉ~ら、おいでおいで」
そして相沢は亜紀に手伝ってもらい、右手に心愛、左手には優樹を抱いた。
その姿が微笑ましくて、亜紀は写真を1枚パシャリと撮った。
静かな部屋の中……カーテンが揺れる。
涼しい風が相沢と亜紀、そして双子の頬を撫でた。
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