*…10年後…*

4/6

46人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
 亜紀は、励まされ、いつも近くにいてくれた相沢に次第に心を許していった。  いつも真っ直ぐな相沢 良樹に、引かれていき2人が近付くのに長い月日はかかったものの、やっと相沢の夢が叶う日がやってきた。  事故から9年経ち、2人は苦しみを乗り越え結婚。  皆に祝福され、2人は生涯を共に生きようと誓った。 「亜紀、愛してる」 「私も」  そして、2人は子供を授かった。  可愛らしい双子である。 「亜紀が名前つけていいからな」  そう言われ、亜紀が名前を決めた。  初恋の相手、一番愛した人の名前を一文字とり。  女の子はシンの愛。そこから『心愛』となずけ。  男の子は、シンの弟の優と、良樹の1文字をとり『優樹』と名付けた。  亜紀の人生の中でかけがえのない人たちの名前を貰い、愛をもらったことを子供たちに名前で示した。  そして、相沢に亜紀、心愛と優樹は、これから幸せな時間を送る。  おじいちゃんになっても、おばあちゃんになっても。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加