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*…プロポーズ…* #2
「何かお探しですか?」
ガラスケースに光る指輪を見ていると、女性店員に声をかけられた。
「前ここにあった、あのハートのリングは?」
シンが聞くと、店員は「あぁあれですね」と言ったあと調べてきますと裏に行ってしまった。
「あるといいな……」
シンはボソッと呟きながら、店内を見回していた。
初めて亜紀から貰った指輪を見る、それは今でも右手で輝いていて、探している指輪と同じブランドだった。
一週間前、ここに亜紀と2人できた。デートの途中に亜紀が行きたいといって入ったお店だった。
「ねぇ凄いでしょ」
ガラスケースの中を覗きこみ、亜紀の目はキラキラと輝いていた。
「シンの指輪と同じブランドだよ」
と、とても嬉しそうに笑う。亜紀はじーっと1つの作品を見て、可愛いなぁ良いなぁと連呼をしていた。
それはエンジェルハートというリングで、幸せを運んできてくれるという。
「あまりガラスに触らないほうがいいと思うけど……」
そういったが、亜紀の手はペタッとガラスケースに張り付いていて。
「まぁいいか……」
亜紀が聞いてないので流した。
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