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「そうか」
彼氏がいないという事に、嬉しく感じていた。
「先生は彼女いるんですか?」
「今はいないなぁ、寂しい男だろ」
そう笑ってみせる。
「お互い寂しいですね」
笑顔でいう木下が、とてもかわいくて……心臓がドキドキした。俺は確実に、木下の事を意識している。
「でも先生もてますよね~。なんで彼女いないんですか? いそうだけど……」
「まぁモテるってわけじゃないけど、やっぱり好きな人と付き合いたいだろぉ」
何故こんなに鼓動するのか。
「じゃあ、好きな人から告白されたりしないんですか?」
木下は突っ込んだ質問をしてきた。
「ん……そうなんだよ。なんでか告白されないし、断られたりするんだよな」
木下はビックリしていた、そして、
「私が、先生が好きで付き合ってくださいって、言ったらどおします?」
今日の木下はおかしい。そして俺もおかしい。木下の言葉にいちいち反応している。
(どうしたんだ……俺)
「じゃあいいよ、付き合う??」
言ってから気付く……俺はなんて事を言っているんだと。
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