*…星空…* #2

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 エンジンをかけようかとしていると。 「あの、このハンカチありがとうございました」  そう笑顔、いきなりハンカチを返された。 「あぁ、おぉどうも」  不意打ちの笑顔。車の中という事もあり、顔が近い。 (ヤバいから……)  俺はうけとりポケットにしまった。すると木下は、 「あれっ」  そう言って、いったん車から降り、後ろの席やシートのしたを何やら探している。 「なにやってんだ?」  俺は不思議で木下にきくと。 「携帯がないんです」  と一生懸命探していた。 「ポケットは??」  ポケットを触り、ないと首を横にふる。 「ちょっと待てよ」  俺は携帯から木下の携帯に電話をかけた。  すると何処からか音楽が聞こえてきた、耳を澄すと砂浜のほうで。 「木下は車でまっとけ」  そう木下を車に残し、砂浜の方に走った。音を頼りに足を進めると、可哀相に砂浜にポツンと落ちている。  拾いあげて砂を払い車に戻る。木下は助手席で待っていた。 「やっぱりドジだな」  そう笑っていうと、木下は『そんな事ないです』とでも言いたげに見ている。 「はい」  木下に携帯を差し出すと、細くて白い手が携帯へと伸びてきた、触ると壊れてしまいそうだ。木下は携帯をうけとると開き。
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