*…気持ち…*

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 初日、俺はまた星野先生が話しを進めるのを座ってきいていた。 (俺って必要なのか……?)  とたまに疑問になる。  俺は教室の中を見回した。みんな色が黒くなっていたり、髪が短くなっていたり、痩せたり太っていたり、皆楽しかったんだろう。イキイキしていた。  木下は黙って星野先生の話しを聞いている。 (色は相変わらず白いな……)  気付けば木下で視線が止まっていて、なんでまた木下を見ているんだと自分につっ込みを入れていた。  この学校では、2学期が始まるその日から授業がある。大体の先生達は、授業をすすめず自分の夏休みの話しで終わるが……殆どが休みという休みじゃないため、生徒に話しを振る。  俺も今日は授業が入っていた。休みの日といっても特に話せる内容の休日がないため、3年の授業と自分のクラスの授業をどうしようかと考えた。 (プリントに夏休みの出来事書かせて終わるかな……)  そんな事を考えているうちに、HR・始業式も終わり。  授業の時間。3年生は楽だった。英語のみ字幕なしの映画をみせて終わり、途中までだけどそれを望んでいたからそうした。 (俺だめな先生)  でも初日は皆やる気がないからこの程度が調度いい。無理に教科書を進めても、頭に入らない人もいるから、これでいいんだ。と自分を正当化していた。  3年生の授業は無事に終わり、昼休みのあとが自クラスの授業。  準備をしたあと、昼食をとり、しばらくぼーっとしていた。
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