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それから彩は木下にプレゼントを交換しようと言いだしていた。
「嫌です」
断る木下を俺は黙って見ていた。
「ケチ」
口を尖らせ、彩はそういうと、拗ねている。そんな光景を見ていると笑いがでてきた。
(本当に飲みすぎたなぁ……)
その後もワイワイガヤガヤ騒いだ。皆は酔っ払い、木下も呂律がまわっていない。
美和は酔いつぶれて眠っているし、ゆかりとまことはいつの間にか2人で消えていた。
(まぁこれもありかぁ)
「先輩、ベッド借りていいですか?」
そういきなり有馬に聞かれた。
「もう寝るのか?」
「いやぁ……美和を寝かそうかと」
(そういう事……)
「使っていいよ」
有馬は酔いつぶれた美和をベッドに運んであげている。それを木下は目で追っていた。
メンバーが彩と田中、木下と有馬、俺の5人になった。それでやっとの席がえ。
心の中で喜んだが彩は結局、俺の隣り、右側から動かなかった。
(ははっまじ笑える)
未だにベッタリひっついている。でも幸いな事に、左側には木下が座った。
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