*…悩み…* #2

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 車内はとても静かだ。後部座席に座っている木下は今、何を考えているのか。沈黙を破るために、俺は木下に話し掛ける。 「木下、お前また有馬になにかされたのか??」  と何もされてない事を願いながら。 「何もされてません」  と答える木下。 「そっかぁなら良かった」  良かったと思ったが、本当に何もなかったのか……深くは追求せず俺は途中で車を停めジュースを買ってあげた。 「はいっ」  外は寒かったから体が冷えてるだろうと思い、ホットミルクティーだ。 「ありがとうございます」  缶をうけとると、木下は手を温めている。 「さむいか??」  そう聞く、忘れようとしても愛しくてたまらない。俺は木下を見るたびに、そういう気持ちになる。  木下は首を横にふった。  そんな木下を近くに置いておきたくて、というか居てほしくて。 「木下助手席すわれば?」  と言ってしまう。忘れられない……木下が愛しすぎるから。すると助手席に移動してきた、そしてイルカの置物にさわっていた。  車を発進させる。 「先生、まだ貝殻もってたんですね」  と前にくれた貝殻を見ている。 「木下からのプレゼントだからなぁ」  と思わず本心をいってしまった。
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