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彩を家に送り届ける。タクシーの中で2人しばらく無言だった。
「今日は忘れられない1日ですね」
彩にとってはそうだろう。俺はだまっていた。
「ねぇ心さん。今までで私を振ったの心さんだけだよ!」
彩は笑いながら。
「ある意味記念だぁ~」
なんて言っている、女ってのはなんでも記念にしたがるような……。
「記念かぁ」
と嫌な記念だと俺は笑った。
「記念に今日の夜ご馳走します」
といってくる彩。
「いいよ別にそんなことしなくて」
勝手に記念にして、それを口実に誘ってきた事に思わず笑ってしまった。どうしてもと頼まれ結局は断れず。
彩をちゃんと送り、俺も家についた。すぐベッドに直行。
天井を見ながら、彩とキスした事を思い出す。その時に見た木下の幻覚も……。
俺どうかしてるよなぁ……。
そんな事を考えているうちに俺は眠っていた。
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