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たくさんの機材を繋がれた
ベッドの上、静かに眠る
孝之を見つめながら
私は止まらない涙と
必死に戦っていた。
粉々に砕け散ったガラスが
孝之の頬にいくつもの
すり傷を作っていて…。
その頬を手で包み込みながら
温かい彼の温もりに
また涙が溢れ出す。
生きててくれてありがとう。
そしてごめんなさい。
何度も何度も孝之の寝顔に
そう心で謝り続けた。
彼が目を覚ましたら…
一番最初にどんな言葉を
掛けてあげたらいいのだろう。
私の身勝手な行動で
彼を追い詰めてしまったかも
知れないのだ。
…もう私は…
この現実から逃げる事は
許されない。
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