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このまま時が、止まればいいのにと、また思った…。
「そろそろ、帰るか??」
とシンの声に、亜紀はコクリと頷く。
2人…手を繋いで、砂浜をあるいた…繋いだ手をずっとはなしたくない…と思いながら…、シンは亜紀の手を握りしめていた。
どうして自分は、亜紀に気持ちを伝えてしまったのか…亜紀の事…全然考えてなかった…と…シンは砂を踏みしめていた。
(亜紀…ごめんなぁ…)
シンは、どんな事も、乗り越えていけると思っていた…。
でも、現実はとっても困難なんだって、改めて実感する…。
(亜紀…俺はお前から離れられない…。
でも、もし亜紀が…苦しくて俺との別れを選ぶなら…。
俺は…ひきとめられない…)
それが、亜紀の幸せなんじゃないかと、シンは解釈してしまった。
亜紀のあの不安そうな顔…そして、なにか考えている深刻そうな顔…。そして、作り笑い…。
(お前は、操り人形じゃないのに…俺のために笑顔なんて作らなくていい…)
シンはいやだった…。
自分のせいだと…自分をせめた…。
2人は何もわるくないのに…
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